店舗・オフィスのルータを換えたらここに注意!

IT全般

新しいルータに交換する際、ネットワークのトラブルを避けるために、以下のポイントに注意しましょう。

店舗や小規模オフィスにて、1台でネットワークを賄っていたルータを交換する場合を想定しています。


1. 事前準備

✅ 現在のルータの設定を確認・バックアップ

  • ルータの管理画面にアクセスし、現在の設定を確認
    • ルータの動作モード、IPアドレス等の設定情報、Wi-FiのSSIDとパスワード、VPN設定など
  • 設定のエクスポート機能があればバックアップを取得
    • 一部のルータでは、設定データを保存して新しいルータにインポートできる。

✅ 接続機器をリストアップ

  • LANケーブルで接続している機器(PC、プリンタ、POSレジ、防犯カメラなど)
  • Wi-Fiで接続している機器(タブレット、スマートフォン、IoT機器など)
  • VPNやリモートアクセスを利用している場合は設定内容を記録

✅ ONU(光回線終端装置)との互換性を確認

  • ONU(またはモデム)と新しいルータが適切に接続できるかチェック
  • ONUにルータ機能がある場合、新しいルータはブリッジモードにする必要がある

事前準備はちゃんとやっておくと後が楽です。


2. 新しいルータの設定

✅ ルータの初期設定(必須)

  • ルータの管理画面にログインし、基本設定を行う
    • 初期ユーザー名・パスワードを変更
    • インターネット接続設定(PPPoEやDHCP設定)
    • Wi-FiのSSID・パスワードの設定(旧ルータと同じSSIDを使うと再接続がスムーズ)

✅ IPアドレス設定

  • 旧ルータと同じLAN内のIPアドレス範囲を使用(できれば)
    • 例)旧ルータ:192.168.1.1 → 新ルータも同じ範囲(192.168.1.x)を設定したほうがスムーズです。
  • 固定IPアドレスを使っていた機器(NAS、プリンタ、監視カメラなど)がある場合、手動でIP設定を行う

✅ DHCPサーバー設定

  • DHCPを使用する場合は、新しいルータで適切なIPアドレス範囲を設定
  • すでに固定IPを設定している機器とIPが重ならないように注意

✅ ポート開放設定

  • 外部からアクセスが必要なサービス(VPN、リモートデスクトップ、オンライン決済端末など)がある場合、新しいルータにポート開放設定を反映する

セキュリティに穴をあけるようになりますので、危険を伴う操作です。
よくわからないときは、サービス提供元、ルータメーカなどに確認しましょう。


ルータの設置時の注意点はこちらもご確認ください。

3. 交換後のネットワーク確認

✅ 全デバイスの接続テスト

  • 有線接続の機器(PC、POSレジ、監視カメラ、プリンタ)
  • Wi-Fi接続の機器(スマホ、タブレット、IoT機器)
  • リモートアクセス/VPNの確認(必要に応じて)

✅ 速度・安定性の確認

  • インターネット速度を測定(Wi-Fiと有線の両方)
  • 通信が不安定でないか確認(Wi-Fiが切れやすい、遅いなど)
  • Wi-Fiの電波が届かない場所がないかチェック
    • 必要に応じてメッシュWi-Fiや中継機を設置

✅ 旧ルータの撤去後も問題がないか

  • 旧ルータを外したことで、特定の機器が接続できなくなることがあるため、すべての機器をテスト

4. トラブルシューティング

✅ ルータがインターネットに接続できない

  • ONUとルータの接続を確認
  • ルータのWAN設定(PPPoEやDHCPなど)が適切か確認
  • ONUの電源を一度オフにし、数分後に再起動

✅ Wi-Fiがつながらない・安定しない

  • 旧ルータと同じSSIDを使っている場合、キャッシュが影響して接続できないことがある
    デバイス側でWi-Fiを削除し、再接続を試す
  • Wi-Fiのチャンネルを変更してみる(混雑している場合)
  • Wi-Fi 6や7対応のルータを導入した場合、古い機器が接続できないことがある
    • 2.4GHz帯と5GHz帯を別のSSIDに分ける
    • 古い端末は2.4GHzに接続

✅ プリンタやNASが見えなくなった

  • 旧ルータのIPアドレス設定が影響している可能性 → 新しいルータのIPアドレスを旧ルータと同じ範囲に変更
  • プリンタやNASに設定されていた固定IPを確認し、変更が必要か確認

5. セキュリティ設定

✅ ルータのファームウェアを最新に更新

  • セキュリティ強化のため、メーカーのサイトで最新のファームウェアをチェックし更新する

✅ ゲストWi-Fiの設定

  • 来客用のネットワークを分離し、業務用ネットワークと分ける(不要なら無効に設定)

✅ リモート管理機能の設定

  • 不要ならルータのリモート管理機能を無効化
  • リモートアクセスを許可する場合はVPN経由にする

6. ルータ交換後の運用とバックアップ

✅ 定期的な再起動

  • ルータは長期間稼働すると不安定になることがあるため、定期的な再起動をスケジュール設定

✅ UPS(無停電電源装置)の導入

  • 停電や瞬電によるネットワークトラブルを防ぐ

✅ バックアップ回線の準備

  • 重要な業務がインターネット依存の場合、モバイル回線(5G/LTE)のバックアップ回線を用意

まとめ

旧ルータの設定を確認し、必要な情報をバックアップ
ONUとの互換性を確認し、二重ルータにならないよう設定(ブリッジモードの確認)
新ルータの設定(IPアドレス、DHCP、Wi-Fi、ポート開放)を適切に行う
交換後にすべての機器が正しく接続されるかテストし、通信の安定性を確認
トラブルが起きた場合、IPアドレスやWi-Fiの設定を見直し、ルータの再起動を試す
セキュリティ対策を強化し、ファームウェア更新やリモート管理機能の設定を見直す

ルータ交換は慎重に進めることで、ネットワークトラブルを最小限に抑え、安定した環境を維持できます。

店舗・オフィスでのルータ交換のことならスキルパスにお任せください。

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