先に結論:TaxnapとFinFinはこんな人におすすめ
最初に、実際に使って比較した結論を紹介します。
Taxnapがおすすめなのは……
「経理はできるだけ手間なく、短時間で終わらせたい人」
FinFinがおすすめなのは……
「多少時間がかかっても、自分で内容を確認・修正しながら経理したい人」
どちらもスマートフォンを中心に経理・確定申告ができるサービスですが、実際に操作してみて分かった違いがありました。
今回はスペックだけを比較するのではなく、同じ条件で両方を操作して、「どんな人ならどちらを選ぶとよいか」を比較します。
なお、この記事では初期設定や確定申告時の操作までは比較していません。日々の経理で繰り返し行う「レシートの登録・読み取り・修正」を中心に比較しています。
今回の比較方法
今回は次の条件でTaxnapとFinFinを使いました。
【使用したスマートフォン】
Android端末 AQUOS Sense8(2023年モデル)
【使用したレシート】
① ネットショッピングの領収書
② 消費税混在のレシート
③ 業者からの手書き領収書
④ 水道料金の支払い控え
⑤ コンビニ払いの支払い控え
【想定した事業】
個人事業の飲食店で実際に発生した領収書を用いてテストします。
TaxnapとFinFinの基本機能・料金を比較
【比較表】
| Taxnap | FinFin | |
|---|---|---|
| スマホ確定申告 | ○ | ○ |
| 青色・白色申告 | ○ | ○ |
| 電子申告 | ○ | ○ |
| 消費税申告 | ○ | ○ |
| 銀行・カード連携 | ○ | ○ |
| レシート読み取り | ○ | ○ |
| 基本プラン(年払い) | 980円/月 | 940円/月 |
| 基本プラン(月払い) | 1,780円/月 | 1,318円/月 |
| 無料利用 | 控除のみ・雑所得は無料申告可 | 無料プランあり |
| 特徴 | スワイプ仕分け・自動化を重視 | 確認・補足しながら進めやすい |
| 上位プラン | 税理調査のリスクチェック(安心プラン)や領収書を送るだけ(レシート郵送プラン) | 医療費控除やふるさと納税も自動でおまかせ(まるなげ控除) |
※価格は税抜表記です
同じ領収書を読み込ませてみた
①ネットショッピングの領収書

・日付:2026/7/22
・金額:3,514円 10%
・科目:未払費用
・支払方法:クレジットカード


②消費税混在のレシート

・日付:2026/8/4
・金額:15,420円
(8%:11,022、10%:4,398)
・科目:仕入
・支払方法:クレジットカード


③業者からの手書き領収書

・日付:2026/7/15
・金額:30,000円
(インボイス登録なし)
・科目:修繕費
・支払方法:現金


④水道料金の支払い控え

・日付:2026/7/12
・金額:5,566円 10%
・科目:水道光熱費
・支払方法:現金


⑤コンビニ払いの支払い控え

・日付:2026/7/11
・金額:58,790円 10%
・科目:仕入
・支払方法:現金

科目は消耗品費として認識したようです。
取引先が認識できませんでした。

実際に操作して感じた違い
レシート登録
《Taxnap》自動撮影はまさに”神”機能
レシートをカメラにかざすだけで「自動で撮影」してくれます。
撮影時の手ぶれを気にすることなくサクサク進められるので、毎日の仕分け作業がめちゃめちゃ楽になります。
また、自動仕訳での精度も高く、次に何をしたらいいかの流れも視覚で分かるようになっているのもいいですね。

《FinFin》仕訳精度が高いのがポイント
自動撮影機能はありませんが、自動調整が入っているのか、手ぶれは気になりませんでした。仕訳反映までに多少時間がかかりますが、その間他の領収書撮影ができます。勘定科目の自動仕訳の制度は良いです。前に修正した仕訳をすぐに覚えてくれて、次の仕訳に反映してくれます。

間違った場合の修正
《Taxnap》基本的な修正はスムーズに
表示が大きめなので特に修正作業などはスムーズにできます。
日付のスクロールも割とスムーズに動くので、ストレスは感じません。保存後のリアクションも早いです。

デメリットとしたら、一行一仕訳で複合取引が出来ない点でしょうか。消費税8%と10%の混在、勘定科目を分ける場合などは分けて入力する必要があります。
※個人事業の場合、複合取引を使う機会はさほどないかもしれません。
《FinFin》
修正、補足入力にも重点を置く方には特におすすめなFinFin。
金額・日付、勘定科目などそれぞれ入力しやすいようになっています。

デメリットとしたら、一行一仕訳で複合取引が出来ない点でしょうか。消費税8%と10%の混在、勘定科目を分ける場合などは分けて入力する必要があります。
※個人事業の場合、複合取引を使う機会はさほどないかもしれません。
日常的な使いやすさ
【実測結果】
| 評価ポイント | Taxnap | FinFin |
| 登録にかかる時間 | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
| 迷いにくさ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
| 続けやすさ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
| 合計 | 14 / 15 | 10 / 15 |
レシートを1枚だけ登録するなら、小さな差かもしれません。
しかし実際の経理では、これを何度も繰り返します。
今回操作して特に感じたのは、読み取り精度だけで会計アプリを選んではいけないということでした。
多少読み取り精度が高くても、
「どこを押せばいいんだろう?」
「このあと何をすればいい?」
「毎回ここを操作するのか……」
となると、作業そのものを後回しにする原因になります。
その点では、スムーズさを求めるならがTaxnapの方が使いやすいと感じました。
Taxnapがおすすめな人
今回実際に使い比べてみて、Taxnapは
「毎日の経理をできるだけ手間なく、短時間で済ませたい人」
に向いていると感じました。
特におすすめしたいのは、次のような人です。
- レシートを受け取ったら、その場でサッと登録したい人
- 経理作業にできるだけ時間をかけたくない人
- アプリの操作で「次はどこ?」と迷いたくない人
- 経理や簿記の知識を求めず、シンプルに処理を進めたい人
- スマホでこまめに経理する習慣をつけたい人
Taxnapで特に便利だと感じたのが、レシートをカメラにかざすだけで撮影してくれる「自動撮影」です。
撮影から登録までサクサク進められるため、毎日の仕訳作業をできるだけ短時間で終わらせたい人との相性がよさそうです。
一方、AIが読み取った勘定科目などを後から修正する場面では、以前修正した内容を次の仕訳に反映してくれるなど便利な反面、FinFinと比べると少し物足りなさを感じる部分もありました。
そのためTaxnapは、細かく仕訳を調整することより、「経理を面倒にせず続けること」を優先したい人におすすめです。
FinFinがおすすめな人
FinFinは、
「AIを用いて自分で内容を確認しながら経理したい人」
に向いていると感じました。
特におすすめしたいのは、次のような人です。
- AIが作った仕訳を自分でも確認してから登録したい人
- 勘定科目などを細かく修正・補足しながら使いたい人
- まとまったレシートを一気に読み取って、一括処理したい人
- すでに別の会計ソフトを使った経験があり、仕訳の考え方にある程度慣れている人
- 多少登録に時間がかかっても、入力内容の確認・調整を重視したい人
今回の5枚のレシート比較では、支払先や勘定科目の読み取りでFinFinの方が良い結果になったケースがありました。
また、読み取り内容が間違っていた場合も、金額・日付・勘定科目などをそれぞれ入力しやすく、修正や補足入力を重視する人には使いやすい設計だと感じました。
一方で、一枚一枚のレシート登録にはTaxnapより多少時間がかかっていました。
そのため、スピードを最優先するというより、
「AIに全部お任せ」ではなく、「AIに手伝ってもらいながら自分でも確認して経理する」
という使い方をしたい人にFinFinは向いていると思います。
ITサポートをしている私ならこう選ぶ
個人事業主や小規模事業者にITサポートを提供している立場からすると、時間と手間で向き不向きを見るとよいと思います。
Taxnap
→「経理はできるだけ考えず、短時間で終わらせたい」
FinFin
→「多少時間がかかっても、自分で確認しながら進めたい」
という選び方です。
Taxnapを提供する株式会社タックスナップはこの製品を主軸に展開している会社です。フリーランス・個人事業主のための確定申告アプリと宣言しているだけあって、特化している印象です。
一方FinFinを提供する会計バンク株式会社は、以前より会計王やみんなの青色申告といった著名な会計ソフトを提供してきた会社です。FinFinもこういった会計ソフトの流れを汲んだ仕様になっている印象です。
迷ったら両方に同じレシートを入れてみる
会計ソフトを比較すると、料金や機能、確定申告のしやすさなどに目が行きがちです。しかし、実際に使い始めると繰り返すことになるのが、
レシートを撮影する → 内容を確認する → 間違っていれば修正する → 登録する
という日々の作業です。
お試しで使われる場合は、普段仕事で受け取っているレシートを同じように登録してみることをおすすめします。
そのうえで、
- 撮影が面倒ではないか
- 読み取り結果を直すのが苦にならないか
- 次に何をすればいいか迷わないか
を確認してみてください。
毎日使うものだからこそ、「自分が続けられる方」を選んでください。
今回と同じように「経理をなるべく短時間で終わらせたい」という方なら、まずTaxnapから試してみるのがよいと思います。


コメント