【図解あり】LANケーブルの選び方|CAT5〜CAT8の違いと用途をやさしく解説

IT全般

パソコン、ネットワークの有線接続に欠かせないLANケーブル。普段なにげなく使っているこのLANケーブルですが、実は規格があります。高スペックな設備を導入してもLANケーブルの規格があっていなければ十分な回線速度が得られません。
今回は、このLANケーブルの規格について、種類や見分け方などを解説していきます。

✅ まず結論!どのLANケーブルを選べばいい?

用途おすすめカテゴリ理由
自宅や小規模事業所でインターネットを使うCAT6またはCAT6A1Gbps〜10Gbps対応でコスパ良好
動画編集・高画質映像のやりとりCAT6A以上安定した高速通信が必要
サーバー・高負荷な業務用ネットワークCAT7またはCAT8高速かつノイズ耐性が必要

✅ LANケーブルのカテゴリとは?

LANケーブルには「CAT(カテゴリ)」という規格があり、数字が大きいほど高速・高性能です。
ただし、「高性能=最適」ではなく、用途に応じた選び方が大切です。

Cat5(Category 5)

  • 最大速度: 100Mbps
  • 最大距離: 100メートル
  • 用途: 般的な家庭やオフィスのネットワークで2010年位前まではよく使われていました。

Cat5e(Category 5e)

  • 最大速度: 1 Gbps
  • 最大距離: 100メートル
  • 用途: 一般的な家庭やオフィスのネットワークに広く使用されています。

Cat6(Category 6)

  • 最大速度: 10 Gbps(55メートルまで)
  • 最大距離: 100メートル(1 Gbpsの場合)
  • 用途: 高速なネットワークが必要な環境に適しています。

Cat6a(Category 6a)

  • 最大速度: 10 Gbps
  • 最大距離: 100メートル
  • 用途: Cat6の改良版で、より高い周波数に対応し、ノイズ耐性が向上しています。

Cat7(Category 7)

  • 最大速度: 10 Gbps
  • 最大距離: 100メートル
  • 用途: データセンターや企業向けの高性能ネットワークに使われます。シールドが施されており、ノイズを低減します。

Cat8(Category 8)

  • 最大速度: 25-40 Gbps
  • 最大距離: 30メートル
  • 用途: データセンターでの使用が主で、非常に高い帯域幅を必要とするアプリケーションに適しています。

📊 【比較表】LANケーブルの性能の違い

カテゴリ最大通信速度周波数帯域ノイズ耐性太さシールド主な用途
CAT5100Mbps100MHz細いなし(UTP)古い家庭用
CAT5e1Gbps100MHz細いなし(UTP)古い家庭用
CAT61Gbps250MHz標準なしまたは軽度一般的なオフィス
CAT6A10Gbps500MHz太め一部あり中小規模ネットワーク
CAT710Gbps600MHz◎◎太いあり(STP)映像編集・サーバー
CAT840Gbps2000MHz◎◎◎非常に太い完全シールドデータセンター級

🏠 用途別おすすめLANケーブル

● 一般的な使い方(Web・メール・動画視聴):

CAT6 で十分。価格も手頃で、現在の主流。

● オンライン会議・動画アップロードが多い場合:

CAT6A。安定性とスピードのバランスが良い。

● ネットワーク機器が多い、または高速通信が必要:

CAT7〜CAT8。ただし、オーバースペックになる場合もあるので注意。

✅ 見分け方

LANケーブルのカテゴリは次のようにして見分けます。

購入時のパッケージ

パッケージがあれば一目瞭然ですが、それ以外を解説していきます。

ケーブルの印字

ケーブル自体に印字されている文字列の中に「CAT.5E」「CAT7」などという記載があります。
※数字の後ろのアルファベットは小文字の場合もあります

ケーブルの印字(CATの記載がない場合)

CATの記載がなく、規格名のみの場合もあります。
その場合は下の表と照らし合わせて見分けてください。

CAT5ANSI/TIA/EIA-568-B.1
CAT5eANSI/TIA/EIA-568-B.2
CAT6ANSI/TIA/EIA-568-B.2-1
CAT6aANSI/TIA-568-B.2-10
CAT7ISO/IEC 11801
CAT8ANSI/TIA-568.C-2-1

印字がない場合、確認できない場合

印字が薄れてて見えない場合や、宅内LANなどでそもそもLANケーブルが確認できない場合、
最大通信速度から、パソコンを使って推測することができます。

やり方はこうです。

ネットワークが接続された状態のPCを操作します。
※今回はWindows11を使った確認方法になります。

スタートボタン(Windowsの青い4つの四角マーク)→設定(ギアの形)→左側一覧にあるネットワークとインターネットと進みます。

次に表示された画面の右側上から2番目の項目「イーサネット」をクリック
※イーサネット(Ethernet)とは有線LANの規格のことです。有線接続の内容を見るときに使います。

イーサネットの情報が表示されたら、リンク速度(送受信)の項目を見ます。
下の図のように100(Mbps)となっている場合は、Cat5以下となります。

よくあるケースを見ていきます。

例えば下の図のようなネットワークの時ですが、(前提として回線、機器ともに1Gbps対応とする)

ルーター-HUB間はCat5e(1Gbps)ですが、
パソコンAはHUBからのケーブルがCat5(100Mbps)であるため、100Mbpsで頭打ちになります。
 ※この場合、パソコン側のリンク速度は100Mbpsと表示されます。
パソコンBはHUBからのケーブルがCat5e(1Gbps)であるため、頭打ちにはなりません。
 ※この場合、パソコン側のリンク速度は1Gbpsと表示されます。

「ネット回線のプラン変更したが、回線速度が変わらない」といった場合は、
ルータ、HUB、ケーブル、パソコン(LANアダプタ)などにおいて、どこかで頭打ちになっている場合があります。

※HUBなどは
「100BASE-T」→100Mbpsまで対応
「1000BASE-T」→1Gbps(1000Mbps)まで対応
と表示されています。
地道な作業ですが、一つ一つ確認していきましょう。

🧩 よくある質問

Q:CAT7やCAT8を使えばネットは速くなりますか?
→ 回線やルーターが対応していないと意味がありません。CAT6Aで十分なことが多いです。

Q:古いCAT5、CAT5eケーブルでも使えますか?
→ 使えますが、速度や安定性に不安があるため、CAT6以上への交換がおすすめです。

✅ まとめ

LANケーブルを選ぶ際は、ネットワークの用途や必要な速度、距離を考慮することが重要です。最近のテクノロジーに対応するためには、Cat6以上のケーブルを選ぶことをお勧めします。
また、数十年前のレガシーシステムを使っている場合は、いずれかで頭打ちになっている可能性があります。地道な作業ですが、一つ一つ確認していきましょう。


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