IT見直しはどこから?課題の特定と優先順位のつけ方を徹底解説

課題の特定と見直し対象の絞り込み IT全般
課題の特定と見直し対象の絞り込み

「課題の特定と見直し対象の絞り込み」は、IT構成を見直す際に「どこから手を付けるべきか」「何を変えると最も効果があるか」を見極める重要なステップです。
ここでは、小規模事業者でも実践しやすいように 4つの具体ステップ に分けて解説します。

skill-pass

20年以上にわたり中小企業や個人事業主のIT課題解決に尽力。大手ISPでのユーザーサポートやPCスクールのインストラクターのスキルを活かした、ユーザー目線のレクチャーやトラブル対応。FPや簿記の知識、決算作業の経験を活かしたバックオフィス業務の効率化。10年にわたり中小企業の社内IT責任者を担った経験ベースにした、社内IT業務管理を強みとしています。

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✅ 現状のシステムとコストを“棚卸し”する

まず取り組むべきは、現在使っているITの全体像を把握することです。
見落としがちなポイントも含めて、以下をリストアップしましょう。

  • 利用中の業務システムやクラウドサービス
  • ExcelやWordによる従来ソフトによる管理
  • 紙の帳票や伝票
  • 手作業で行っている業務プロセス
  • 各種ライセンス料、人件費、保守契約 など

さらに、現場の担当者にヒアリングし、「何のために・どの部署で・どのくらいの頻度で使っているか」も整理します。
その際、「不満点」や「使いづらさ」といった主観的な意見も貴重な情報源です。

✅ ステップ1|ツール・業務を「使われ方」と「不満度」で評価する

先に作成した「棚卸しリスト」をもとに、以下の2軸でそれぞれ評価します:

評価軸チェックポイント例
使用頻度毎日?週1?月1?ほぼ未使用?
利用者の不満度操作が難しい/入力が面倒/遅い/連携できない

👉 おすすめ:5段階評価 or 色分け(赤・黄・緑)
例)

  • 使用頻度「★☆☆☆☆」=月1未満
  • 不満度「★★★★☆」=非常に不満が多い

この評価で、「使われていない/不満が多い」ものが候補に上がります。

「使用頻度」「不満度」は継続利用の重要な判断軸になります。
最優先で評価しましょう。


✅ ステップ2|「重複」や「目的があいまい」なツールを探す

次に、以下に該当する項目をリストから抽出します:

  • 同じ機能のツールが複数ある
    → 例:顧客情報をExcel・CRM・紙台帳で管理している
  • 目的があいまい/使いどころが不明
    → 例:以前導入したが「なんとなく使っている」ツール
  • データ連携されていない
    → 二重入力・手作業が発生している箇所(→効率が悪い)

これらは「統合・削減の対象」になります。

各項目において、それぞれ5段階評価し、優先順位を決めておくとスムーズです


✅ ステップ3|費用対効果が低いものを優先チェック

次に、「コスト(費用)」に注目します:

  • ライセンス料や保守費が高いのに使用頻度が低い
  • 費用に対して実際の効果(工数削減、売上貢献など)が見えづらい

👉 総保有コスト = 月額費用 × 利用期間 をざっくり出してみて、
「使ってるわりにお金がかかりすぎ」と思うツールは見直し候補です。

時間や人などと掛け合わせて、費用化して見える化しましょう。


✅ ステップ4|「改善インパクト × 実行しやすさ」で優先順位をつける

最後に、候補を絞ったら「どれから手を付けるか?」を決めます。

観点具体例
改善インパクト時間削減できる、人的ミスを防げる、コストが下がるなど
実行のしやすさツールの乗り換えが簡単、無料トライアルがある、少人数で試せるなど

👉 2軸のマトリクスでざっくり整理するのも有効です:

効果が出やすい 優先度②優先度①
効果がでにくい保留優先度②
実行しにくい 実行しやすい 

効果が出やすく実行しやすいので、上手くいきやすいです。


💡 具体例:よくある見直し対象

ツール名課題対応
高額なグループウェア月額5,000円/人かけているがチャットしか使っていないChatworkなど月額500円以下の代替へ
Excel台帳複数人で共有すると入力が被る/誤記が多いBacklogやNotionなどのクラウドツールに置き換え
紙ベースの請求書手入力・郵送に時間と手間freeeやMisocaなどで電子化

✍️ まとめ

この「見直し対象の絞り込み」では、

  • 使われていない
  • 不満が多い
  • コストが高い

    という3つの条件を満たすものを優先候補としてピックアップし、の中から「効果が高く、取りかかりやすい」ものから着手するのが成功のコツです。

「どこから手を付ければいいかわからない」という方には、無料のオンライン相談窓口を用意しています。お気軽にお問合せ下さい。

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