パソコンを業務用に導入するとき、必ず出てくるのが
「Microsoft Officeにするか、それとも安価な互換ソフトにするか?」
という問題。
「見積書くらいしか作らないから、無料のでもいい?」
「安いパソコンに付属していたソフトで十分?」
「他の人からもらったExcel、ちゃんと開けるかな?」
この記事では、Microsoft Officeと互換ソフトの違い・メリット・注意点をわかりやすく解説します。
✅ Microsoft Officeを使うメリットとデメリット
🟢 メリット
- 他社とのやりとりで100%安心(Word、Excel、PowerPoint形式の完全互換)
- マクロ・関数・レイアウト崩れが少ない
- クラウド(OneDrive)連携やOutlookなど、業務ツールと相性◎
- 長年の実績があり、ビジネス現場での信頼が厚い
🔴 デメリット
- 価格が高め(買い切り版で2〜4万円、Microsoft 365は年間約1.3万円)
- PCに付属していないこともあり、別途購入が必要
- 機能が多く、ITに不慣れだとやや難しく感じることも

MicrosoftOfficeにはバージョンがあります。
10年以上前のものだと支障が出る場合があります。
✅ 何が互換していて、何が互換していないのか?
機能・内容 | 互換レベル | 備考 |
---|---|---|
基本的な文章(Word) | ◎ ほぼ問題なし | 書式が単純ならOK |
基本的な表計算(Excel) | ○ 概ね問題なし | 複雑な関数やマクロは注意 |
マクロ/VBA | × 非互換 | 動作しない・編集不可が多い |
書式・レイアウト | △ ズレることがある | フォントや改ページで違いが出やすい |
共有・受け渡し | △ 相手によって不具合あり | 特に印刷物や見積書でズレが出ることも |
PDF出力 | △ やや不安定 | ページ崩れのリスクあり |
✅ 互換ソフトを使うメリットとデメリット
ここでいう互換ソフトとは、以下のようなものを指します:
- LibreOffice(無料、商用OK)
- WPS Office(有料、安価で見た目がOfficeに近い)
- Google ドキュメント / スプレッドシート(クラウド型、無料)
🟢 メリット
- 無料、または非常に安価で導入できる
- 基本的な文書作成や表計算は問題なく使える
- 安価なPCに最初から入っていることがあり、すぐに使える
- Google ドキュメントは自動保存&複数人編集に便利
🔴 デメリット
- 書式崩れが起こりやすい(特に複雑なExcelファイル)
- マクロや一部関数が動作しない/異なる挙動になることも
- Word→PDFで印刷時に見た目がズレるケースも
- 相手がMicrosoft Officeを使っている場合、トラブルの原因になることも

互換性ソフトを使う場合は若干知識が必要になります
🔍 経営レベルでのアドバイス(コスト、対外信頼性、将来性)
項目 | Microsoft Office(純正) | LibreOffice / WPS Office(互換) |
---|---|---|
初期費用 | 高い(月額 or 一括課金) | 安価 or 無料(Libreは完全無料) |
導入のしやすさ | Microsoftアカウント、クラウド環境前提 | インストール後すぐに使える |
対外的な信頼性 | 高い(誰でも開ける前提) | やや低め(形式崩れや互換性不安あり) |
保守・サポート | 公式サポートあり、情報豊富 | 自力対応が基本。情報はあるが分散気味 |
長期的な安心感 | 高い(業界標準) | アップデートにより操作が大きく変わることも |
経営判断のポイント:
- 日々の文書作成コストを抑えたい場合、LibreOfficeやWPSで十分という判断は妥当です。
- ただし、今後の社員増加や外部とのやり取りが増える可能性がある場合は、Microsoft 365への将来的な移行を想定しておいた方が良いです(特に共有や共同編集を行いたくなった時に差が出ます)。
🔧 実務レベルでのアドバイス(ファイル操作、機能面)
機能・用途 | Microsoft Office | LibreOffice | WPS Office |
---|---|---|---|
基本的な文章作成・表計算 | ◎ | ◎ | ◎ |
表やグラフの整形、レイアウト | ◎ | ○(ややずれる) | ○(Office風) |
マクロ(VBA)の使用 | ◎ | ✕(Basic言語で別物) | △(簡易対応) |
高度な関数・ピボットテーブル | ◎ | △(対応が不完全) | ○ |
パワーポイントの再現性 | ◎ | △(アニメやフォント崩れ) | ○ |
PDFへの書き出し | ◎ | ◎ | ◎ |
実務上の注意:
- 取引先から送られてきたOfficeファイルは、開くとレイアウトやフォントが崩れることがある(特にPowerPoint)。
→「確認用に無料のOffice Onlineで開く」 or 「その時だけOffice体験版を使う」などの対処が現実的です。 - **マクロ付きExcelファイル(.xlsm)**はLibreOfficeでは動きません。
→ 取引先に確認し、マクロがなければLibreでも対応可。
📦 たまに発生する外部ファイルやクラウド対応の対処法
1. Word/Excel/PowerPointファイルが届いたときの対処法
- 表示崩れを避けるために:
- Microsoftの「Office Online(無料版)」で確認する(Microsoftアカウントがあれば利用可)
- 必要なときだけ、月額版Officeを1か月だけ契約する(サブスク解約自由)
- WPS Officeなら比較的レイアウトは保たれやすい
2. クラウド連携(将来的に必要になったとき)
- Microsoft 365に移行するとOneDriveやTeamsなどと連携がスムーズ
- 互換アプリでもGoogleドライブとは連携可能なので、簡易的なクラウド保存ならそちらも候補に
✅ 最終的なおすすめ判断
利用状況 | おすすめ |
---|---|
内部業務中心・外部とのやり取りはたまに | LibreOffice or WPS Office(コスト重視) |
今後クラウド活用や共同作業も視野に | Microsoft 365(月額版)を検討 |
Macユーザーが混在する可能性あり | Microsoft Office一択(互換のズレが大きいため) |
✅ 結論:「使い方がはっきりしていないならMicrosoft Officeを選ぼう」
- 他の人にファイルを送ることが多い
- 見積書・契約書などをきっちり作りたい
- とにかく「安心・確実」な環境を整えたい
→ こういった方は迷わずMicrosoft Officeを選ぶのがおすすめです。
✅ 「使い方が明確で、コスト重視」なら互換ソフトも選択肢に
- 自分一人で完結する作業が多い
- 印刷やレイアウト崩れを気にしない
- 毎月の支出を極力抑えたい
→ こういった方は、LibreOfficeやGoogleドキュメントでも十分対応できます。
✍ まとめ:「トラブルを避けたいなら純正、割り切れるなら互換」
判断基準 | 選ぶべきソフト |
---|---|
他者との共有が多い | Microsoft Office(安心) |
見積・契約書を多く扱う | Microsoft Office(ズレない) |
自分だけの作業中心 | LibreOffice / WPS Office |
クラウド中心・軽作業 | Google ドキュメント |
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