― 突然のPCトラブルでデータが取り出せなくなる前に ―
1. ある日突然「データが読めません」になる現実
「パソコンが壊れたので、SSDを取り出して別のPCにつないだ」
「でも、BitLockerがかかっていてデータが開けない――」
このようなトラブル、実は中小企業でも頻発しています。
しかも、回復キーを控えていなかった場合、本人でもデータを救えないという現実が待っています。
BitLockerやデバイス暗号化は、Windowsに標準搭載された強力なセキュリティ機能。
しかし「守る力」が強すぎて、管理を怠ると業務データを自分で封印する結果になるのです。
2. BitLockerとは?/デバイスの暗号化とは?
Windowsには、保存されているデータを暗号化して守る仕組みがあります。
その代表が BitLocker(ビットロッカー) と デバイスの暗号化 です。
| 用語 | 内容 | 主な対象 |
|---|---|---|
| BitLocker | Windows Pro/Enterprise向けのドライブ暗号化機能。盗難や紛失時の情報漏えいを防ぐ。 | 法人PC/業務用ノートPCなど |
| デバイスの暗号化 | Windows Home向けの簡易版。BitLockerと似た仕組みだが、設定項目が少ない。 | 個人・家庭用PC |
どちらも、PCの中身を自動で暗号化し、他のPCから読み取れないようにする仕組みです。
大切なのは、「これらの機能が自動でONになっていることがある」という点です。
特に最近のノートPCでは、購入直後から暗号化が有効になっているケースがあります。

暗号化はWindows Proだけの機能ではありません。Windows Homeでも簡易版の「デバイスの暗号化」機能がデフォルトでONになっている場合があります。
3. 回復キー(BitLocker Recovery Key)とは?
回復キーとは、暗号化を解除するための秘密の数字の羅列(48桁)です。
このキーを持っている人だけが、データを復号して読み取ることができます。
たとえば、以下のような状況で回復キーが必要になります:
- マザーボードやハードディスクを交換した
- SSDを別のPCに接続してデータを取り出そうとした
- セキュリティ設定やTPM(暗号化チップ)に変更があった
このような場合、BitLockerが「別の環境で開かれた」と判断し、本人確認のために回復キーを要求します。キーがなければ、どんなに専門業者でもデータを開けません。
4. 「やってないと詰む」ケースとは?
実際にあった例を紹介します。
社内の業務用PCが故障。PCメーカーの診断は「マザーボードの故障」とのこと。
業者に修理を依頼する前に、内蔵SSDを外して別PCにつなぐ。
ところが「BitLockerで暗号化されています」と表示され、フォルダにアクセスできない。
回復キーの控えもなく、クラウドにも保存していない。
→ データが復旧不能に。
こうしたトラブルは「暗号化を意識せず使っていた」場合に多発します。
最近のWindows 11では、Microsoftアカウントでサインインした瞬間に暗号化が有効になる場合もあります。
つまり、本人が気づかないうちにBitLockerがONになっているのです。
5. 回復キーを確認・バックアップする3つの方法
ここからは、すぐにできる「回復キーの確認・保存方法」を紹介します。
どれか1つでも構いません。今日、必ず1つ実行しておくことをおすすめします。
① Microsoftアカウントに保存されているか確認
下記URLにアクセスします:
👉 https://account.microsoft.com/devices/recoverykey
- Microsoftアカウントでサインイン
- 登録済みPCの一覧が表示され、回復キーが確認可能
メリット
- 他の端末からアクセスできる(PCが壊れても確認可能)
注意点 - 会社のMicrosoft 365アカウントでは自動保存されていない場合がある
デメリット
- ローカルアカウントでは使えない(Microsoftアカウントに切り替える必要あり)
② USBメモリなど外部メディアに保存する
- 「コントロールパネル」→「BitLockerの管理」
- 「回復キーのバックアップ」→「USBドライブに保存」を選択
.TXTファイルとして自動保存される
メリット
- ネット不要、オフラインでも安全
注意点 - USBを紛失すると情報漏えいのリスク
- PC本体と同じ場所に置かない
③ 回復キーを紙に印刷して保管する
- 上記と同様に「回復キーのバックアップ」→「印刷」を選択
- 印刷された紙を金庫やファイルボックスに保管
メリット
- デジタル障害(感染・故障)に強い
注意点 - 紙が紛失・破損しないよう注意
- PC名・日付を併記しておくと管理が容易
6. どの方法がベスト?実務的おすすめ構成
| 方法 | 安全性 | 手軽さ | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| Microsoftアカウント保存 | ◎ | ◎ | ★★★★★ |
| USB保存 | ○ | ○ | ★★★★☆ |
| 印刷保管 | ◎ | △ | ★★★★☆ |
💡 結論:Microsoftアカウント+印刷の二重保管が理想的。
USB単独保存も悪くありませんが、社内のどこに保管したかが分からなくなるケースが多いため、
印刷で「どこに保存しているか」を記録するのが現実的です。
7. バックアップ後にやっておきたい3つのこと
- PCごとに回復キーを一覧化しておく
→ Excelや社内共有ドキュメントに「PC名/保存場所」をまとめる。 - 退職者や譲渡PCの回復キーを回収
→ 人の入れ替わりで管理不能になるのを防ぐ。 - 半年ごとに確認
→ 新しいPCや再インストール後にBitLockerが自動有効化されていることもある。
8. まとめ:バックアップしていれば「詰む」ことはない
BitLockerやデバイスの暗号化は、
あなたの会社のデータを守る「鍵付きの金庫」のようなものです。
問題は、その鍵(回復キー)をどこに置いたかを忘れること。
バックアップを取っておけば、PCが壊れても安心して復旧できます。
今日5分でできることが、将来の「データ消失」を防ぎます。
今すぐ、自分のPCで回復キーを確認しておきましょう。
9. スキルパスからのひとこと
「回復キーってどこにあるの?」「BitLockerってONになってる?」
スキルパスでは、Windows 10/11の暗号化設定とデータ保全を支援しています。
回復キーのバックアップ、社内管理表の作成、定期点検もお任せください。
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