「MicrosoftOfficeは高いから、無料や安価で使える互換ソフトで十分なのでは?」
そう考えて導入する企業も少なくありません。
しかし、実際に業務で使い始めると 「思ったより不便」「信用に関わる」 というケースが多く報告されています。
今回は、Office互換ソフトを検討している方に向けて、導入前に知っておくべき7つのデメリット をまとめました。
7つのデメリット一覧
まず全体像を表にまとめます。これを見れば「どこで困るのか」がひと目で分かります。
No. | デメリット | 内容の要点 | 影響が大きい場面 |
---|---|---|---|
1 | 書式・レイアウト崩れ | フォントや段組み、改ページがずれる | 見積書・契約書・社外提出資料 |
2 | 関数・マクロが非対応 | Excel関数やVBAが動かない/不安定 | 複雑な経理シート・業務効率化 |
3 | 外部とのやり取りで不具合 | 相手の環境で開けない/崩れる | 取引先や顧客へのファイル送付 |
4 | 印刷・PDF出力でズレる | 画面と出力が一致しない | 見積書・請求書・契約書 |
5 | サポートが弱い | 問題解決は自己責任/情報分散 | ITに不慣れな利用者全般 |
6 | 長期利用の安心感に欠ける | 業界標準でないため将来移行リスク | 社員増加・クラウド活用時 |
7 | セキュリティ・信用面の不安 | 脆弱性対応が遅い/信頼性低下 | 顧客資料・外部プレゼン |
デメリット① 書式・レイアウト崩れ
- フォントが置き換わったり、段組みや改ページがずれる
- PDFに変換してもレイアウトが変わる場合あり
→ 見積書や契約書のズレは、信用問題に直結します。

互換ソフトで開くと、先方から送られたExcelやWordデータの正解が分かりません。
信用問題に直結するような大切なデータは、PDFなどでやり取りしましょう。
デメリット② Excel関数・マクロが非対応
- 複雑な関数でエラーになることがある
- VBAマクロは動作不可(LibreOfficeは別言語、WPSは簡易対応のみ)
→ 経理シートや自動化処理が止まり、業務が滞るリスク。

自動化処理が組み込まれたExcelの基幹システムを扱う場合、トラブルの原因となるので互換ソフトは選択しない方が賢明です。
デメリット③ 外部とのやり取りで不具合
- 顧客や取引先はMicrosoft Officeを前提にしている
- 「開けない」「崩れてます」と言われると信用低下につながる
→ 特にBtoBの業務では致命的。

社外とのやり取りをする場合には、必ずOfficeでのファイル形式で保存します。
互換ソフトのファイル形式で送ることがないよう気を付けましょう
デメリット④ 印刷・PDF出力でズレる
- 画面上では問題なしでも、印刷すると崩れるケースあり
- 見積書・請求書・契約書などフォーマットが厳密な書類で大きな問題に

使っているプリンタの解釈によってレイアウトが崩れるケースがあります。
請求書・契約書など厳密な書類においては特に注意が必要です。
デメリット⑤ サポートが弱い
- LibreOfficeはコミュニティ頼み → 自力で解決が基本
- WPS Officeは一応公式サポートあり → ただし範囲は限定的
- Googleドキュメントは進化が早いが、仕様変更が突然入る
→ ITに不慣れな方は対応が難しい場合が多い。

「WPS Office」「WPS Office2」の2種類あります。
原則、日本国内では有償の「WPS Office2」を利用する形となります。
「WPS Office」は無償ですが、日本国外向け(日本語には対応)となるため、サポートや保証を考えると事業では「WPS Office2」の利用をお勧めします。
デメリット⑥ 長期利用の安心感に欠ける
- Microsoft Officeは「業界標準」だが、互換ソフトは少数派
- 将来的に「結局Officeに移行」という二度手間が発生することも
- UIや操作感がアップデートで大きく変わる場合もあり、社員教育が二度手間に

小中学校で配布されるChromeBookにはGoogleクラウドサービスが入っていますので、若い方はこちらの方が慣れているかもしれません。
デメリット⑦ セキュリティ・信用面の不安
- 無料ソフトは更新や脆弱性対応が遅れることもある
- 古いファイル形式(.docや.xls)にはセキュリティリスクが残る
- 顧客から「無料ソフトで作ったの?」と信用を疑われることも

ファイル形式など社内におけるルール整備が大切です。
デメリットを補うための対処法
「互換ソフトはダメ」ではありません。うまく使い分ける工夫もあります。
- 外部提出資料 → Office Online(無料版) で最終チェック
- 社内資料 → 互換ソフトでもOK
- 短期間だけ必要な場合 → Microsoft 365を1か月だけ契約
- 「内部は互換、外部は純正」とルールを分けるのも現実的です
まとめ
互換ソフトは魅力的に見えますが、実際には 「見えないコスト」や「信用低下リスク」 を抱えています。
- 内部用のメモや資料 → 互換ソフトでも十分
- 外部提出や顧客資料 → 純正MicrosoftOffice推奨
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