パソコンを買い替える際に必ず発生するのが 「データ移行」 です。
会計ソフトのデータ、顧客リスト、契約書、設計図面…どれも失えば業務が止まってしまう大切な資産。
「とりあえず全部移せばいい」
「クラウドに入っているから大丈夫」
そう考えて安易に進めると、データ紛失や漏洩、業務の停滞といった深刻なトラブルにつながります。
今回は、計画を立て、ルールを決め、クラウドを活用しながら安全に移行する方法をまとめました。
全体の流れ
ステップ | 内容 | ポイント |
---|---|---|
1. 移行計画と費用算出 | 移行に必要な作業と費用を把握 | 本体代だけでなく作業工数・外部委託費を含める |
2. データ整理ルールを決める | 5つの整理ルールを導入 | 目的・命名・階層・削除基準・定期見直し |
3. 使うデータの扱い | 共有フォルダ+クラウド保存 | 複数人で共有して業務効率化 |
4. 使わないデータの扱い | 保管・削除・一時保存をルール化 | 自動削除ルールで独り歩きを防ぐ |
5. 移行時の考え方 | コピーではなく業務改善を見据える | クラウド活用で効率と安全を両立 |
1. 移行計画と費用を算出する
データ移行では「本体代」だけでなく、以下の費用も発生します。
- データ整理にかかる人件費(担当者が半日かけるだけでも数万円相当の工数)
- 外部サポートへの依頼費用(1台あたり1〜3万円程度が相場)
- 外付けHDDやクラウド契約料などの追加コスト
👉 計画を立て、費用を見積もっておくことで「後から予算不足で作業が止まる」事態を防げます。
2. データ整理のルールを決める
この機会に、社内で統一した整理ルールを導入しましょう。
取り入れたい5つのルール
- 目的の明確化:どの業務のためのデータかをはっきりさせる
- フォルダ・ファイル命名規則:「日付+内容」など統一フォーマットで管理
- 階層化ルール:部署・年度・案件ごとなどの階層を明確にする
- 不要ファイルの削除基準:過去◯年使っていないデータは削除候補
- 定期的な見直しとバックアップ:移行後も定期的に棚卸しする
👉 最初にルールを決めると、移行作業だけでなく今後の業務効率にも直結します。
3. 使っているデータの扱い
現役で使うデータは、複数人が共有できる環境に保存することが理想です。
- 共有フォルダに保存してクラウドで同期する
- 極力個人のPCに閉じ込めない
👉 共有化のメリット
- 「実は同じ仕事をしていた」といった重複作業が見つかる
- 他部署のデータを参考に効率が上がる
- 誰が休んでも業務が止まらない
つまり、移行はデータを守るだけでなく、業務改善の大きなチャンスです。
4. 使っていないデータの扱い
使っていないデータも放置すると危険です。
- 保管が必要なもの → データ保管庫(外付けHDDや社内サーバ)へ
- 不要なもの → 思い切って削除
- 判断に迷うもの → 一時フォルダに入れ、期限を決めて自動削除
👉 削除ルールを明確にしないと、古いデータが独り歩きし、
「どれが正しい最新データか分からない」という事態を招きます。
これこそが最も大きな業務リスクのひとつです。
5. 移行時の考え方(クラウドを見据える)
データ移行は単なるコピーではなく、未来の働き方を見直す機会です。
- クラウドに置けばバックアップが自動でとれる
- 社員ごとにアクセス権を設定でき、情報漏洩を防げる
- 場所を選ばずアクセスでき、テレワークや出張にも強い
👉 移行作業を「業務改善の投資」ととらえれば、費用以上のメリットが得られます。
まとめ
データ移行を安全に進めるポイントは次の通りです。
- 計画を立てて費用を見積もる
- 社内統一のデータ整理ルールを決める
- 使うデータは共有フォルダ+クラウドで全員に開かれた形に
- 使わないデータは保管・削除・一時保存で整理、自動削除ルールを徹底
- 単なるコピーでなく、クラウドを前提に業務改善につなげる
パソコン更新のタイミングは、データを守りつつ業務の質を高める絶好のチャンスです。
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